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書籍「考えることの科学(市川伸一)」から学んだこと-- 引きずられる僕達の推論

推論の見誤り方のパターンって知ってます?

私たちは皆んな、色々な局面で推論をしながら判断を下し、行動しています。
本書では、私たちが見誤りやすい推論のパターンを学びました。
これを知ることは、より正しい判断を、推論を元に下す上でとても重要です。

目次

 

1. 自己防衛

タバコが好きな人は、タバコが嫌いな人に比べて、より多くの人間がタバコが好きだと推測しやすい。

考えることの科学―推論の認知心理学への招待 (中公新書)

人は自尊心を高めるような推論を知らず知らずのうちに働かせているということ。客観的に推論するためには、自分を守ろうとしていないかを今一度見つめ直す必要があるようだ。
 

2. 期待に導かれる

「こうあってほしい」という期待が推論を方向付けてしまう。推論のための材料を集める段階から、すでにこうした傾向がある。

すでに車を買った人が、買った後に自分の車の広告を読むか、という研究もあった。すでに買ってしまったのだから、広告を読むことは「意思決定の手段」としての意味はない。ところが競合者の広告を読めば、その良いところが色々と書いてあるので、自分がそれを持っていないことと不協和を起こす可能性が高い。そこで、むしろ自分の買った車の広告を読むことが多いというのが、不協和理論からの予測になる。
考えることの科学―推論の認知心理学への招待 (中公新書)

自分が支持する情報を補強するような情報収集ばかりをしてしまう結果、やはり推論も自分の期待の方向に引きづられてしまう。これでは確からしい推論はできなくなってしまう。普段から意識して注意したいところ。

 

3. 他者に同調する

人間は自分の考えや判断が他者と一致しているかどうかを絶えず気にかけている存在でもある。とりわけ、信念が固まっていないことについては、他者に左右されやすい。

 私たち人間は一般に、自分の能力の高さや意見の妥当性を明確にしたいという欲求を持っている。それは他者との比較を通してなされることが多い。自分の意見の正しさの根拠は、客観的な事実に基づく物理的真実性が得にくくなるほど、「みんながそう言っているから」という社会的真実性に求めることになる。 
考えることの科学―推論の認知心理学への招待 (中公新書)

信念を持った上での推論と、そうでない場合の推論では、結論の出し方が大きく異なってくるということだと思う。客観的に他者の意見について、根拠レベルで理解し、自分の判断材料として利用する必要があるように思う。 

 

4.そのほか

答えの転用

A君とB君が同時にサイコロをふって、A君は出た目の2倍だけ進み、B君は出た目の数だけ進む。長さ20のゴールに先に到達したほうが勝ちとする。このような勝負を1000買い行った時、A君の勝つ回数、B君のカツ回数、引き分けの回数はいくらくらいになるか。
考えることの科学―推論の認知心理学への招待 (中公新書)

A君の勝つ回数:B君の勝つ回数が2:1くらいだろうと考え、A君の勝つ回数 600回、B君の勝つ回数 300回、引き分けの回数100回くらいだろうと答える人が多いらしい。しかし実際には、A君:940回、B君:15回、引き分け:45回くらいが答え。我々は「2倍」という情報に引きずられて推論を働かせてしまうらしい。(これを答えの転用とよんでいる)

 

会話や文章を理解する上での推論

下記を読んで、理解できます?

部屋に入ると、 低めのテーブルの上にメニューがあった。本が2冊おいてあった。壁には電話がかかっていた。今日の人数は6人である。全員が席についた。一人の男性が本を配った。受け取った二人の男性は、中を見ずに隣の人に渡した。もう一人の女性は、さっそく熱心に読み始めた。メニューを手に取った男性は一目見て、隣の席が男性の方。

考えることの科学―推論の認知心理学への招待 (中公新書)

何のことを言っているのかというと、カラオケの話。私たちは、学術用語で言うところの「スキーマ」と呼ばれる自らの知識体系を元に推論を働かせている。知識が会話や文章の理解を助けるのは間違いない。イメージは知識と直結していることを忘れると、見誤ることがあることに注意したい。